経営の好循環を起こす3要素と一致団結の重要性
まだまだ弱含みですが、景気は徐々に回復してきていると、回復の波に乗り、経営に好循環を起こすための3つの要素とその仕組みと基礎について書いてみました。
悪循環から好循環へ
経営の悪循環を売上減少からの資金減少など、悪循環にはまっていると思う時、そこから抜け出したいと感じます。
売上が増加して、収益力向上ができ、資金繰りが改善すれば、会社は安定します。そして、内部留保が増えて、借入金は減少し、財務基盤強化され、借入余力が増加し、投資余力は増加し、新規投資がやり易くなります。そして、それが次の売上増か、収益向上、資金繰りのさらなる改善につながり、好循環が起きてきます。
中小企業白書2021年版では以下の図で好循環を起こすための3要素が示されています。
経営の好循環を起こすための3要素
経営の好循環を起こすために大切なこととして、①財務状態の把握、②経営計画の見直し・実行、③支援機関の活用の3つが挙げられます。
- 財務状態の把握(現状の把握)
現状の財務状況を確認することが大切です、
売上高の状況、人件費などの固定費や、仕入れなどの変動費の状況、などや、現預金残高やその他資産、負債の状況などなど、財務状態の把握を通して、試算表や資金繰り表を用いて適時重要な数値を把握することが大切です。 - 経営計画の見直・実行(将来を見据えた計画)
そして次に、今後の経営上の対応策を計画します。①で把握した現状を踏まえて、それに対応した改善のための実行計画を数値を踏まえて立てます。 - 支援機関の活用(実行面の補完、実行支援)
中小企業の弱みである経営資源の補完や実行面での支援が計画を達成するために役に立ちます。商工会議所などの公的な支援機関や民間の支援機関を活用して、自社で持たない知見を補い、円滑な実行につながります。
3要素を統合して、各組織の動きにつなげる仕組みをつくる
3つの要素を認識したら、それをもとにどのように動くのかが重要です。それを定期的に確認し、実行につなげる仕組みが必要です。情報を統合し、そのつながりを認識して、業績を上げる為の仕組みです。KPIを設定して、計画と進捗の際を月次や週次場合によっては日次で確認できるようにして、アクションと数字が計画とずれている要因を探り、差異がある場合は対策を取っていくことです。
その為の共通認識を持ち一致団結して実行する組織や人が大事
好循環を実現するために一番大切なことは、上記3つの要素を理解して、実際に役員はじめ幹部、そして社員のみなさんがそこで共通認識を持って一致団結して課題解決に向けて動くことです。
私の関与先でもこの3つの要素を上手に回している会社があり、そこをみていると、その仕組みが実現できている会社は幹部皆がこの3つの要素を大切にして、共通の目標に向けて、数か月先を予測しながら動くことができています。共通認識と一致団結がキーワードです。
反対に、数字の大切さを認識しないで自分のプライドや言い訳をして実行につながらない動きが社内にあると好循環が生まれにくいです。
こういう時期だからこそ、今後の反転攻勢に向けて好循環を生み出せるよう、社内の財務状況を確認して計画を立て実行していきたいところですね。
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