日々の経営改善と事業承継
経営改善の実行支援の現場で
過去に経営改善の実行支援に入らせていただいた会社で経営改善が進捗すると会社の収益は安定し良くなります。最初は改善の取組みで精一杯ということも多くあります。そして、まず会社の中に設定した改善のために必要な目標数値とその数値を作り上げる具体的な取組みが進みます。それとともに、現場担当者を巻き込んだ改善会議などを通して、経営陣と幹部社員の間で会社の業績数値を作る方針の共有ができてくると、併せて事業継続のために必要な次の対策は事業承継に向けた取り組みという会社様は多いです。しかし、経営改善を含む日々の業務に一生懸命で、中長期的な事業継続まで目が向いていないことも多く見られます。
事業承継対策の方針は意外に浸透していない
そういった会社様の中には、たまに、事業承継に向けた取り組みを具体的に進めているとおっしゃる事業者様にもお会いします。しかし、お聞きすると社長様は考えて会計事務所の先生に相談しているものの、後継候補者の方はご存じないという会社も少なくありません。また、会計事務所の先生と密にコミュニケーションが取れている恵まれたケースばかりではなく、会計事務所の方で事業承継までフォローできていない会社様にもよく出会います。自分の会社の状況がどうなっていて、今後どうしていけばよいか整理できていないケースや、家族で面と向かって複雑な話ができないというケースも見られ、事業承継対策や方向性やあまり浸透していません。
親子の腹を割った対話で今後の方針・計画を整理しましょう
まずは当事者同士で
親子で腹を割った対話が必要です。親の思い子知らずではないですが、子の思い親知らずもあると思います。だから、親子で話ができる時に確りとお互いの思いを話をしておくことが大切です。親子が円満で、親も子もお互いに自分のキャリアビジョンが明確で、事業に前向きに取り組み、日ごろから必要なコミュニケーションが取れている場合は、まずは当事者同士で話を進めていくことが大切です。
第3者がお役に立てることもある
しかし、親子では専門的な知識の面で不足しているケースもあります。また、この親子での腹を割った対話が難しいケースにもよく出会います。進捗が遅かったり、先代が方針を出さずに時が過ぎていたり、関係者がたくさんいたり、そして、当事者が事業承継で考えるべきことを理解していないケースも多々あります。その為、時に、当事者だけでは、方針の整理ができないケースも出てきます。私たちは、そういった方針整理のお手伝いを行います。数年単位で継続的に関与している会社の中には、顧問の会計事務所の先生を交えながら方針整理をお手伝いすることもあります。信頼できる第3者の価値は2つあります。①感情面で中立的な立場をとりながらそこにいることが挙げられます。腹を割った思いをぶつけながら話がしやすいです。そして、②今後のなりたい姿を明確にしながら、自社の状況を踏まえた専門的な方針整理ができることです。自分たちではなかなか進まずお悩みになっている事業者様、またそういった会社を見ている金融機関のご担当者様はぜひお声掛けください。私たちが基本方針の整理の初めの一歩でお役に立てることがあるかもしれません。お悩みがあれば、ぜひご相談ください。
短期的に日々の事業の経営改善を図るとともに、中長期的に大切な事業を安定的に継続させていくための総合的な取組みが求められてくると思います。
フェイスブックでコメントする