(後編)オリジナルな経験則に裏づけられたコンテンツが応援されることが大切

(後編)オリジナルな経験則に裏づけられたコンテンツが応援されることが大切

私が独立した1年目に取材させていただいた凄腕の先輩中小企業診断士から教えていただいた内容【後編】をお届けします。お陰様でこの8年間、機会をいただき、ひたすらこの経験を積ませていただきました。
現在までに、およそ大小65社程度の報告書をまとめてきました。

オリジナルな経験則は得られたのか?(小さな役に立つ経験則の積み上げ)

オリジナルな経験則が得られたかというと、正直、格好よくてインパクトのあるみんなを惹きつける経験則は得られていないのかもしれません。

しかし、事業調査や経営診断といった、個々の会社の現状把握を行い、そこで起きている因果の流れを見える化して、その流れが悪い箇所に対して、解決策を提案するという仕事を愚直に丁寧に繰り返すなかで、小さな役に立つ経験則を積み上げることができています。そして、そこで起きている因果関係の流れが直感的に分かるようになってきます。

次に挙げるのは、得られた小さくても役に立つ経験則の例を挙げると例えば次の内容です。

【小さな役に立つ経験則の例】

資金繰りが悪化している際に、その内容を分解すると、

  1. 赤字
  2. 在庫のムダ
  3. 投資のムダ
  4. 資金サイト

の問題に分解できる。

  • 赤字が発生している内容を業務件名ごとに細かく分けて把握していくと、その内容を類型化(類型化自体も受注段階か製造段階か価格かなど)すると、対応策を練りやすい。
  • 価格見直しを何年もしていない製造業の会社は作業時間把握や加工の出来高管理ができていない。
  • 赤字の会社では、基本の基の管理(売掛金、利益、加工高・作業時間管理などなど)ができていないことが多い。
  • 景気が安定しているときは、営業に人を割けない企業では1社依存の方が経営効率が良いこともある。(1社依存悪ではない)
  • 外注活用は、受注能力と自社稼働余力と外注先能力と利益管理のバランスを意識
  • 顧客ごとに仕事の中身をよく検証して個々に対応方針を決めると改善につながりやすい。
  • 事業再生を越えてきた会社は数値で測れない内部体制が大きく既損していることが多い。
  • 資金繰りを中心にしながら、受注と利益管理と余力管理と在庫管理を行い月次の進捗を追いかけながら統合していくと環境変化に対応しやすい。

などなど、一つ一つは当たり前のことですが、それは各社で起きていて複合的におきていることが多いことも分かってきました。

応援されるようになったか?

応援される存在になれたのかは現時点でよく分かりません。私の仕事は支援者です。言い換えると、関わらせていただいた方々を応援する役割です。ひたすら相手を応援して、相手の為に何ができるかを常に考えていくと、時にお客様である経営者の方や相手のお役に立てて、とても喜んでくれることがあります。
そして、信頼関係は増えていきます。それで、私は豊かさを感じます。

結果、応援する立場なので、応援されているかどうかは分かりません(笑)
応援されているか自覚は全く無いのですが、でも仕事に恵まれ、心は豊かなので、お陰様で応援されているのかも、単純なのでそう思っています。
というわけで、経営コンサルタントとして9年目に入った私にとって、「オリジナルな経験則に裏づけられたコンテンツが応援される存在になる」の教えの実践はまだ発展途上です。これからも日々これを目標に自分事になるように愚直に業務に邁進したいと思います。

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